拝啓 初秋の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。先般は特段なるご高配を賜り誠にありがとうございました。厚く御礼申し上げます。
さて、「リアル・リラックス」並びに「S(静的=スタティック)&D(動的=ダイナミック)バランス療法(調整法)」につきましては如何なるご感想をお持ち頂けましたでしょうか。
ご体感頂きました折に、「動かさない「操体法」(橋本敬三先生考案)」との表現を使いながらご説明申し上げました。これは、術者が被術者の主観である「気持ちの良い感覚」を情報源として身体形態(姿勢・方向)を探しながら施術するという点が共通するためでありました。
その他にも、もういくつかの共通点を持つテクニックがございます。
これらテクニックの持つ類似点をお伝えする事により「リアル・リラックス」「S&Dバランス療法」の有効性・安全性・信憑性等の判断材料として頂きたく、ここにご紹介させて頂きます。
そのうちのひとつに、オステオパシー医学の中のテクニックであります「ストレイン・カウンターストレイン」というテクニックがあります。
このテクニックを臨床に応用している先生方のご意見を伺いますと、臨床的な効果と、身体操作の「見た目」において共通する点がかなりの部分で見受けられるとのことでありました。
また、 『操体法は、気持ち良い方向に動かす事によって治す治療法 。
ストレイン・カウンターストレインは、気持ちの良い位置によって治す治療法 』の表現によっても共通点を伺うことができます。
この表現を流用しますと、私の 「S&D療法」は気持ち良い姿勢によって治す 治療法 ということができましょうか。
また、オステオパシー医学の中の「クラニオ・セイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法」、カイロプラクティック医学の中の 「セイクラル・オクシビック・テクニック(仙骨後頭骨テクニック)」等脳脊髄液循環調整法にも共通点を見出すことができます。
これらの脳脊髄液循環調整法は、オステオパシーもカイロプラクティックも独立したテクニックとして扱っており、目的別処方となっている様です。
「S&D療法」は気持ちの良い姿勢の中に、この脳脊髄液循環調整要素も椎骨動脈の循環改善の要素も含みます。このように、これらテクニックと「見た目」や「効果」においては極めて類似しております。
では、その理論についてはどのように説明しているのでしょうか。
概略、操体法は、身体感覚に従うことにより身体の要求する「止めてくれ」信号を出さずに済む方向への動作が身体に掛かる無理を無くすとし、ストレインカウンターは、痛めた時の姿勢が治癒に必要な姿勢であり、その姿勢を「気持ちの良い」感覚により探し出すとしております。
ここまでの説明で見ますと「SアンドD」は操体法と共通であります。
更に加えて「S&D」では、活動とは、重力に対抗する事であり、重力に対抗することが疲労を起こさせ、その疲労の偏りが身体全体のアンバランスを作り出し、作り出されたアンバランスが様々な不快症状の原因になると考え、重力に対抗するための筋の疲労の解消こそが様々な症状の改善に役立つと理論付けております。そして具体的方法として仰臥位の時(寝ている姿勢=休息=重力の方向が脊柱軸方向に対し90度)に一定時間湾曲の無い状態を維持させることで活動時、重力に対抗している筋群の脱力を積極的に行なうとしております。
この脱力が筋疲労を解消し、偏り・捻じれ等アンバランスを無くし、静的・動的双方のバランス調整機能を自律的に回復させると説明しております。
これら「見た目」・効果の類似点と理論上の相違点は、その治療法の考案者が経験上掴んだ現象をそれぞれに説明し易い形で理論として構築したためであると思います。これは経験医学の理論付けに共通の特徴でありましょう。
同じ現象を違った視点で眺めていたのかも知れません。
私は、これらの治療法を開発・理論構築段階において全く知らずに、また、当然のこととして意識することなく本方を考案しました。
狭い範囲ながら、私の経験した、従来の治療法の矛盾点を無くすための取り組により出来上がったものが本法です。
歴史と伝統を持ち、様々な形の検証とその中での淘汰を経て、尚、現在も支持され続けているこれら治療技術との共通点は、本法の有効性・安全性・信憑性をご評価頂く上で意義のあるものと考えます。
さて、他方、本法には先のテクニックとの若干の違いも有ります。
ひとつには、 「S&D」は、ここにご紹介致しました他のテクニックによって期待される効果を全て内包し、身体をマクロで捉える総合的身体調整法であり、その期待できる効果もまた、痛みへの対処だけでなく、疲労・眠り等総合的なものだということです。
また、他のテクニックは、治療法としての価値(術者向け)の提供に重きを置いている事に対し、本「S&D」は治療法としての価値の提供に加え、患者の皆様の自己管理法として術者・患者・健常者のそれぞれの方々に極めて簡便に価値を提供できるという点がございます。
治療法という専門的分野を、一般の皆様を対象にした自己管理法にまで簡略化していくことを可能とした物が、アメリカ特許取得の治療補助具「リアルリラックス」であります。
私は何としましても、本法の持つこれらの特長を活かし、悩める患者の皆様・治療家の皆様そして広く社会全体のために貢献したいと考えております。
必ずや、本治療法ならびに、治療補助具の普及により社会全体に貢献し得るものと確信しております。
が、しかし評価とは100%客観の世界であります。一人よがりは決して通用しない厳しい世界である事もまた認識致しております。
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